一度来店してくださったお客さまが、何度もその後リピートしてくれる……。
美容室にとって、それほどありがたいことはありません。
リピート客というのは、新規のお客さまと違って獲得するコストがかかりません。
つまり、バンバンと広告を打って来ていただいているわけではないので、リピート客が増えれば広告費を相対的に下げることができます。
あなたの美容室が繁盛するのに、これほど重要なことはありませんよね?
今日はそうした、新規のお客さまのリピート率が上がる戦略を、7つご紹介いたします。
目次
1.サンキューDMを送る
2.ホームページにお客様の声を掲載する
3.ホームページで意見を聞けるようにする
4.会員限定サービスを用意する
5.ブログに分かりやすい予約ボタンをつくる
6.リマインドメールを送る
7.売り込みをしない
8.まとめ
1.サンキューDMを送る
「またサンキューDMかぁ。そのアドバイスは見飽きたよ……」
このコラムを読んでいる方のなかには、もしかするとそう思う人もいるかもしれません。
しかし、これはどれだけ強調してもしきれないぐらい重要だと思います。
私は仕事柄、さまざまな美容室に行きます。
普通のお客として行くこともあり、カットなどの施術を受けることもあります。
恐らく一般的な仕事をしている人よりも、美容室に行く機会は多いでしょう。
ですが、サンキューDMがいつも届くかと言うと……そうでもありません。
サンキューDMを出してくれる美容室は、ほんのわずか。
他の美容室からは、チラシが届くこともありません。
一通にかかるコストは、ほんの数十円でしょう。
それをやるかやらないかというのは、大きな差になるのではないでしょうか。
私自身、やはりサンキューDMを送っていただくと、とても嬉しい気持ちになります。
「また行こうかな?」と思うこともしばしばです。
注意していただきたいのは、サンキューDMで「また来てください!」とアピールしないこと。
サンキューDMは、あくまで来店してくださったことへの感謝です。
このブログを読んでくださっているあなたであれば、お客さまに美容室のファンになっていただくことの重要性は深く理解していると思います。
心からの感謝というのは、それを受け取った人をあなたの美容室のファンにします。
人が動くのは、結局のところ「感情」だからです。
サンキューDMをただ「リピート率を上げるためのツール」と考えるか、「お客さまへの感謝のツール」と考えるかで、DMに書く文章に違いは絶対出ます。
どちらの考えで書かれた文章がお客さまの心を打つかは、言わずとも明らかだと思います。
サンキューDMを出していないのであれば、ぜひ出してみてください。
そして、既に出している人は「なぜサンキューDMを出すのか?」を考えてみてください。
2.ホームページにお客様の声を掲載する
ホームページ自体は持っていても、まだまだうまく活用できていない美容室が多いです。
特に、お客様の声についてはそれが顕著だと思います。
お客様の声のページだけつくり、まったく集められていない。
もしくは、掲載はあっても集客効果のあるものになっていないなど……。
他の人があなたの美容室についてどのような感想を抱いているのか。
そのページ以外では、なかなかお客さまは知ることができません。
「思った通り!やっぱりこの美容室は、いいお店なんだな」と、施術を受けてくれた方が納得できるページにしましょう。
また、初めて見る人にも「こんなに良い感想をもらえるお店なら、行ってみたい」と思われるページにする必要があります。
そのために、質の高いお客さまの声をもらうようにしましょう。
具体的には、「なぜ、当店を選んでいただけましたか?」など、質問を設けたアンケートをお客さまに書いてもらうと効果的です。
まだお客さまの声をうまく掲載できていない美容室は、ぜひこれらの工夫をしてみてください。
質の高いお客様の声が掲載されていれば、新規とリピートの両方のお客さまが集まります。
3.ホームページで意見を聞けるようにする
お店の改善すべき点を気づくには、あなたやスタッフだけの力では限界があります。
なぜなら、お客さまの視点で100%見ることができないからです。
例えスタッフ間で施術をお客さま役で受けあったとしても、どうしても見逃してしまったり甘えが出てしまうものです。
本当のお客さまも、その場で気になる点を指摘してくださる方ばかりではありません。
むしろ、そのままフェードアウトしてしまい、他の美容室に行ってしまう方がほとんどでしょう。
具体的には「サロンへのごそうならないためにも、せめてホームページでお客さまの意見を聞けるようにする必要があります。意見はこちら!」というページを設けます。
「愛のメッセージを送ってください!」でも良いかもしれません。
このコラムのようなページで、お店の改善点を学ぶことはできます。
しかし、もっとも重要なのは生の声です。
お客さまからもらう意見というのは、いわばあなたのお店用にカスタマイズされた、オーダーメイドの改善案になります。
もしも指摘された点を改善すれば、これまでなかなか伸びなかったリピート率が、即上がるかもしれません。
そうでないにしても、満足度が上がることは確実でしょう。
ぜひ、ホームページでお客さまの意見を聞けるようにしてみてください。
4.会員限定サービスを用意する
「また行きたい!」と思う美容室には、「そこでしか受けられないサービスがある」という強みがあると思います。
それがもしも「会員様だけ」という特別感のあるものであれば、なおさら素晴らしい強みとなります。
あなたの美容室の会員に登録してくださった方にだけ提供する、特別メニューを用意するなどしてみましょう。
会員といっても、大それたものである必要はありません。
場合によっては、会費を取らなくても良いでしょう。
メルマガに登録する、メルマガ会員という名目でも良いかもしれません。
とにかくあなたの美容室の会員であることで、他のお店に行くよりもちょっとだけ特別感やお得感を演出するのです。
炭酸シャンプー500円をサービスする。
2ヶ月以内に来店してくださったら、会計から5%オフするなど……。
内容はあなたの美容室のブランドにあったものを、チョイスしてみてください。
あなたの美容室の会員であることに、メリットを感じてもらいましょう。
結果として、リピート率が上がるはずです。
5.ブログに分かりやすい予約ボタンをつくる
毎日頑張ってブログの記事を更新しても、一向にそこから予約が入ってこない……。
もしかするとそれは、予約ボタンが分かりにくいからかもしれません。
多くの美容室は、ブログ記事の最後に付いている予約ボタンが、小さく目立たないようになっています。
注意して見ないと、予約ボタンがあるかどうか分からないくらいです。
「このスタイリストで予約する」という予約ボタンは、できるだけ分かりやすい大きさとデザインにしましょう。
もちろん、お店のイメージに合ったものにしてください。
分かりやすいからといって、点滅したりぷるぷると動く妙なデザインは避けてください。
どれくらいの大きさにすべきか、またどのようなデザインにするべきかは、他の美容室を参考にするという手があります。
あなたが見たときに「これならお店のイメージに合って、予約しやすい!」という美容室のデザインを参考にさせてもらいましょう。
6.リマインドメールを送る
「1週間後にご予約をいただいております。ご予定はお変わりありませんか? もし変更があれば、気軽にご連絡ください!○○様のご来店を、楽しみにしております。」
次回予約をしていただいたお客さまに、こうしたリマインドメールを送るのも手です。
予約をした日時を忘れてしまうお客さまは、決して珍しくはありません。
サロンカードに書いてお渡ししたとしても、そのカードを無くしてしまう方もいらっしゃいます。
なかには、予約をしたこと自体を忘れてしまうお客さまもいるくらいです。
リマインドメールは、こうしたお客さまが流れてしまうのを防いでくれます。
とはいえど、メールが送られるのを嫌がる人もいらっしゃいます。
メールアドレスをお聞きする際に、許可を取るなどした方が無難でしょう。
7.売り込みをしない
前項に関連して、あえて強調してお伝えしたいことがあります。
それが、この「売り込みをしない」です。
次回予約を取るのが絶対のようになると、お客さまとしては売り込みをかけられたように感じてしまいます。
次回予約については、あくまで「次回予約いただいた方がお得ですので、いかがですか?」というぐらいに、相手に選択肢を残すようにオススメしましょう。
他についても同様で、「追加メニューをするのが当たり前」「お店が提供するシャンプーやトリートメントを是非買って欲しい」という態度は、お客さまが離れてしまいます。
リピートに必要なのは、こうした売り込みを「いかにしないか」です。
繰り返しになりますが、リピートというのはあくまであなたのお店のファンになるから起きるもの。
売り込みをするお店には、あなたも決してファンにはならないと思います。
自分だったら、どんなお店ならファンになるだろう?と考えてみてください。
きっと、過度な売り込みをするお店ではないはずです。
8. まとめ
いかがでしたか?
リピート率が上がるヒントが、見つかりましたでしょうか?
ひとつひとつは小さなものですが、組み合わせることで大きな効果を発揮してくれます。
サンキューDMを出したり、お客さまの声を掲載するという作業自体は、とても泥臭いものに感じるかもしれません。
しかし、そうした作業の積み重ねが、お客さまの心をとりこにするのだと思います。
ぜひ、7つの戦略をそれぞれ実行してみてください。